4月もあっという間に過ぎ、サラリーマン生活もあと二か月となってしまいました。
それを考えると何かムネの奥がキュンと、
何と言いますか、
何かの拍子にふと初恋のヒトを想い出すことってあるじゃないですか、
たまーーにだけど、
その時感じる切ない想いとでもいいましょうか
…
辞めることは心に決めているものの、何かの拍子に、
本当に辞めちゃっていいんだろうか。
と不安な気分に陥ってしまうのです。
僕の心の中には2人の神がいて、「辞めなさい派の神A」が常に心を支配しているのですが、劣勢でありながらも電光石火のカウンターを得意とする「辞めちゃいかん派の神B」が現れてこう語りかけてくるのです。
神B
「ふふふ、辞めちゃあいかんぞ。
なーにが60からは好きなことをやって生きるだ。
カッコつけるんじゃねーぞ。
それよりも金だろ。
現実を見なさい」
と。
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1月末に母の49日で実家のある伊豆に行ってきました。
帰る日の朝です。
ふと枕元の収納BOXを見るとこんな感じで
カバーを裏返しにして中がわからない一冊の本が置いてありました。
カバーを外してみると、タイトルは、
60歳からの10年は自分力で生きる
著:野末陳平
…
うーむ。
これはいったい何なんだろうか。
何故こんな時に、これほどまでタイムリーな本が、まるで
ほれ読みなさい
と言わんばかりに置いてあるんだ。
いったい誰がなんのために
…
そうか。
こんなことをするのは、「辞めなさい派の神A」に違いない。
↑思わず写真を撮ってしまいました。
読んでみると、あまりたいしたことは書いてないのですが、
…
ある一文だけ目に飛び込んできました。
野末氏と親交が深かったらしい本田宗一郎氏とのサラリーマンの最終目標についての会話です。
野末氏がサラリーマンは立身出世を考えあくまでも上を目指すべきだ、というのに対し、
本田氏はこう返します。
何を言ってる。欧米じゃそういう志向は軽蔑されるぞ。そんなチャチな発想は時代遅れになる。現役バリバリの第一線は50代でいい。あとはな、自分にとって満足できる納得がいく人生を選ばんとだめだ。お兄さまそうは思わんかね。
なんと、オレと同じ考えの人がいたとは、
…
本田宗一郎か。
詳しくは知らないけど
・・・
ハシ ソーイチローなら知ってるけど
・・・
しかし、いったい誰がこの本を
・・・
そうか、兄(3歳上)だ。
兄は一人になった母の世話をしにしょっちゅう千葉から車を飛ばして伊豆まで来ていたのです。
おそらく3年ほど前に、60歳を目の前にして兄もいろいろと考えたに違いありません。
そして、この伊豆の田舎のこの部屋で「辞めなさい派の神A」と「辞めちゃいかん派の神B」と戦っていたのだ。
そして、兄の中の「辞めなさい派の神A」が見事に勝利し、60歳できっぱり退職したにもかかわらず
…
毎日が日曜日との戦いに敗れて一年後にサラリーマン生活に戻ってきてしまった。
「辞めちゃいかん派の神B」に、
な、だから言ったじゃん
て言われながら。
こんなストーリーではないかと。
うーむそうだったのか。
ふむふむ。
↑勝手に想像
はたして僕の中の神はどちらが正しいのか。
既に神Aの勝利は間違いのないところまできているんですが、結果は別物。
でも、人生の結果なんてほとんどの場合どちらが正しかったかなどとはわからないようにできてるんで、後は
決して後悔しないことではないかと思います。
朝の下田港です。
子供の頃、べニアでボートを作ってこの港で遊んでいました。