昨夜泊まった徳舜瞥山麓キャンプ場には僕たちの他に、バイカーと普通乗用車の脇にテントを張っている人の3組しかいませんでした。
夕方、乗用車脇のテントの人が・・・おそらく60歳ちょい過ぎくらいではないかと思いますが、青の1号の前に佇んでサイドに書かれた字を読んでいたので少しだけ話をすると、ひと月前に富山からやってきてずっとここに滞在し、今月末頃に富山に戻るとのことです。
おそらく無料のキャンプ場なので、ささやかながらのお返しなのでしょう。朝トイレに行くと、床に水を撒ききれいに中を清掃をしていました。昨夜はブンブン飛んでいた蚊も全くいません。殺虫剤が近くに置いてあったので駆除したのではないかと思います。こういう方を見ると何か清々しい気分になります。
ここで毎日何をして過ごしているのかは聞きませんでしたが・・・いろいろな人生があります。
雨の北海道です。今日行こうと思った混浴露天は川の中のある野天なのでちょっと無理です。
そこで車で1時間ほど走り、洞爺湖畔のキャンプ場でのんびりしています。
対岸には洞爺の観光ホテル街が見えます。
もう25年以上前になるでしょうか。あの温泉街に仕事で足しげく通っていた時期があります。
ある日、関連会社から出向していた営業部の次長から
洞爺の観光ホテルから若い人を集客するような企画を考えてくれというリクエストがあった。何かいいアイディアはないか。
という相談を受けたのです。
いろいろと考えた末に出した企画が、
若いヒトたちを集めて「ねるとんパーティー」をやりましょう
というものです。
(注)ねるとん:87年~94年にかけてフジ系で放送されたカップリング番組
男女それぞれ3人1チームで参加してもらい、いろいろなゲームでカップリングゲームをしながらホテルの一夜を楽しんでもらうというもので、今でいう婚活パーティーのようなものです。
この企画がホテル側のトップに大受けし、テレビのCMで大々的に参加者を募集し、札幌から大型バス20台余りを連ねて(自家用車での参加も多かった)、一大カップリングパーティがこの洞爺湖畔で開催されたのです。
付けたタイトルが確か、
ミッドナイト イン ○○○○○ ←ホテル名
我ながらいいタイトルだなと。もしかして宇宙一いいんじゃないか、などと自画自賛したのですが・・・あまりに好評だったので2度3度と実施したはずです。
アイディアを出してからその企画が実現に至るまでには、いろいろなハードルがあるわけで、それを一つづつクリアしながら実現に向けて突き進むことが仕事の醍醐味であり快感であり、また悩みの種であるわけですが、振り返ってみれば僕のサラリーマン人生はそんなスリリングなことの連続だったような気がします。
そしてあれから25年が過ぎ去った今、プロジェクトを実現させるために何かに取り憑かれたように熱中しトキメイたあの洞爺の舞台を、退職者という立場でこうやって対岸から眺めていることが何か不思議な気がしてなりません。
あの時のホテルのトップはだいぶ前に亡くなり、そしてあの時の、昼から酒を飲んで酔っぱらっていた営業部の次長も、亡くなって
・・・
はいないようですが、福岡の会社を去年専務で退職されたとか。
今ごろはどこで何をやっているのでしょうか。相変わらず昼酒を飲んでるんでしょうか。
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