30年前、陸の孤島・雄冬で見た涙はなんだったのか

この物語は、札幌在住のサラリーマンが60歳で会社を辞め、トラックの荷台に小屋を建て、脳梗塞や痛風やヒグマに行く手を阻まれながらも、世界のどこかで吹いているという伝説の「青の風」を探し求めて未知なる旅を続ける壮大なファンタジー・アドベンチャーブログである。

<ニッポンを描く8>雨上がりの美瑛・新栄の丘~北海道
  • 〈第1章〉退職へ。人生第3のステージへの幕開け(2017年4月〜6月)第一話はこちら
  • 〈第2章〉日本一周混浴温泉の旅(2017年8月~2018年9月)第一話はこちら
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  • <番外編>2018ロシアW杯観戦の旅(2018年6月)第一話はこちら
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  • 〈第5章〉夏の北海道ソロキャンプの旅(2020年6月~9月)第一話はこちら
  • 〈第6章〉日本全国島巡りの旅〈2021年3月~8月〉第一話はこちら
  • 〈第7章〉にっぽんを描く旅〈2022年5月~〉第一話はこちら

※登場人物紹介

  1. 現役時代関係の人々
  2. 旅先で出会った人々前編後編
  3. ススキノ&僕の周辺の人々

※これが青の3号だ(冬仕様)

詳しくはこちらまで。

※当ブログはリンクフリーです。

(注)実際の行動とはタイムラグがあります。

 

 

留萌のゴールデンビーチるもいまで来ています。

 

朝です。

 

朝食を食べ、

出発です。

 

今にも泣き出しそうな重い空です。

増毛連山の山頂にも厚い雲がかかっています。

でも、今日の目的地にはこの暗い雰囲気が似合っているのかもしれません。

 

 

海岸線を南下していきます。

いくつもの長い長いトンネルを抜けると、

ようやく見えてきました。

かつては札幌方面からの陸路はなく、

留萌方面からも冬は積雪で閉鎖される増毛からの山道しかなく、

長い間

陸の孤島

と呼ばれていた雄冬です。

1960年頃には500人を超える人が住んでいたのですが、今では60人余りに(2015年)減ってしまったようです。

医療関係も月に一回か二回増毛から医師が診療に来る僻地出張診療所があるのみ。

そうです。

沖縄八重山の志木那島の診療所の

五島健助の元同僚の三上医師が

かつて勤めていた診療所です

・・・

 

雄冬漁港です。

何年か前の秋に来た時には多くのサケの釣り人で賑わっていたのですが、

今は人の姿は見えず、

聞こえてくるのはカモメの鳴き声とかすれた歌声だけ。

♪名もない港に桃の花は咲けどー

どうやら向こうの堤防の下で、

小林旭がギターを弾いて一人歌っているようです

・・・

とっても悲しい風景です。

 

だいぶ前に書いたことがあるのですが、

・・・

30年近く前に仕事でこの雄冬に来て民宿に泊まり、

夜、先輩のバラさんと村に一軒だけの居酒屋に行ったことがあるのです。

古ぼけたドアの前に立つと、中から歌声が聞こえてきます。

がらりとドアを開けると客の姿はなく、

カウンターの中で40代くらいの女性が一人マイクを片手に歌っていました。

そして、その目からは

・・・

大粒の涙が流れていたのです。

悲しい光景でした。

あの涙はなんだったのか

・・・

そんなことはわかるはずがありません。

でも、かつては陸の孤島といわれた生まれ故郷の(←たぶん)寒村の居酒屋で、

漁師だった夫を数年前に冬の海で亡くし(←想像です)、

まだ幼い二人の子供を留萌の宮園町一丁目に住む年老いた母親に預け(←想像です)、

たった一人で店を商っているその女性の涙のわけが何故か僕にはわかるような気がしたのです。

 

せっかくここまで来たので、あの涙の訳を今から聞きにいってみたいと思います。

でも、あの居酒屋はまだあるんでしょうか。

もしかしたら、既に留萌市宮園町一丁目の母親の実家に帰ってしまったかもしれません。

いえ、人間やはり生まれ故郷を離れたくはないものです。

彼女の性格からすると(←定かではありませんが)、ここで生涯を終えようとしているはずです。

たしか国道の脇に伸びるあの坂を上がったところにある

雄冬のメインストリートの一角にあったはずです。

メインストリートに入ってきました。

居酒屋らしき建物はありません。

さらに奥に進んでいきます。

のろのろと細い道を慎重に運転していった

・・・

8秒後のことです。

・・・

おお、

あ、あそこに見えるのは!

国道に戻っちゃいました。

一瞬あの壊れかけた建物かと思いましたが違いました。

というわけで、

・・・

あの涙の訳は永遠にナゾです。

それでいいのです。

 

 

さらに南下していくと、

石狩市の川下海浜キャンプ場に到着です。

今日はここで泊まることにします。

 

昼を食べ

最後の追い込みに入ります。

しゃかしゃか。

 

あの雄冬の女性の涙のような大粒の雨が落ちてきました。

そして、もーれつア太郎のような風も吹いてきました。

青がぐらぐらと揺れます。

なんのなんの、

しゃかしゃか。

 

ふう、できましたぜ、だんな。

今回は雲がなかったので意外と早く完成しました。

自分で言うのもなんですが

・・・

まあまあ、よくできたのでは。

描いたのは、先日美瑛で絶景探訪をした時に2日目に行った赤羽の丘です。

ブログで紹介したのはこの丘からの風景ですが、

ここの手前にポプラの木が二本生えていたのです。

今回描いたのは、あのポプラの向こう側からこちら側を見た風景です。

タイトルはずばり、

早春の美瑛・赤羽の丘

です。

では、

じゃん。

 

<追記>

雄冬にはテレビ番組の収録で来てまして、

主演の田中健さんも居酒屋に誘ったのですが

・・・

来ませんでした。

もう一人の出演者のアフリカのマリ出身のママドゥ・ドゥンビアさんは

(注)本人ではありません。イメージです。

・・・

なぜか誘いませんでした。

↓番組のワンシーンです。

NETで見つけた番組広報用の写真だと思うのですが、

僕が撮ったものです。

 

 

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3件のコメント

  1. 村に唯一の居酒屋は「あらかわ」さんではないですか?食堂は有りますが、居酒屋はここ一軒のみでした。
    場所は、進藤民宿の坂を上るのではなく、231号線沿いの荒川商店隣です。

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