この物語は、札幌在住のサラリーマンが60歳で会社を辞め、トラックの荷台に小屋を建て、脳梗塞や痛風やヒグマや憩室出血に行く手を阻まれながらも、世界のどこかで吹いているという伝説の「青の風」を探し求めて未知なる旅を続ける壮大なファンタジー・アドベンチャーブログである。

＜にっぽんを描く21 ＞国見ヶ丘から高千穂へ続く道～宮崎県高千穂町

• 〈第1章〉退職へ。人生第3のステージへの幕開け（2017年4月〜6月）第一話はこちら。
• 〈第2章〉日本一周混浴温泉の旅（2017年8月～2018年9月）第一話はこちら。
• 〈第3章〉日本一周海岸線の旅（2018年9月～2019年5月）第一話はこちら。
• 〈番外編1〉2018ロシアW杯観戦の旅（2018年6月）第一話はこちら。
• 〈第4章〉真冬の北海道厳寒の旅（2020年１～2月）第一話はこちら。
• 〈第5章〉夏の北海道ソロキャンプの旅（2020年6月～9月）第一話はこちら。
• 〈第6章〉日本全国島巡りの旅〈2021年3月～8月〉第一話はこちら。
• 〈第7章〉にっぽんを描く旅〈2022年5月～10月〉第一話はこちら。＊「VIRTUAL 青のギャラリーpart１」はこちら。
• 〈番外編2〉2022カタールW杯観戦の旅（2022年11～12月）第一話はこちら。
• 〈第8章〉夏の北海道旅/秋の筋トレ旅（2023年6月～10月）第一話はこちら。
• 〈第9章〉全国秘宝館巡りの旅（2024年4月～7月）第一話はこちら。
• 〈第10章〉北海道居酒屋の旅（2024年7月～）第一話はこちら。

※登場人物紹介

1. 現役時代関係の人々
2. 旅先で出会った人々前編・後編
3. ススキノ＆僕の周辺の人々

※これが青の3号だ（冬仕様）

詳しくはこちらまで。

※当ブログはリンクフリーです。

※実際の行動とはタイムラグがあります。

 

 

士幌高原ヌプカの里まで来ています。

 

朝です。

寒し。

はっきりしない天気です。

テントは２張りだけです。

 

冷蔵庫から燻製の食材を出して干します。

居酒屋の客はここでは見込めそうもないのですが、食材が中途半端になったままなので今日はここで燻製作りをします。

朝食を食べ、

ブルーシートを青の側面の壁に引っかけて

タープを張ります。

また雨が降ってきました。

 

延泊の手続きをしに管理棟に行って戻ろうとしたら下の駐車場に怪しい車が入ってきました。

トラックがトレーラーらしきものを牽引してます。

なんだありゃ。

普通車がトレーラーを引いてるのは良く見るのですが、トラックが引いているのは初めてです。

 

青に戻ると

おーい！

という声が下の方でします。

ん？

もしかしてオレを呼んでんのか

・・・

でもこんなとこに知り合いなんて、

昨日上士幌のキャンプ場で会った黄色い帽子のおとうさんくらいだぞ

・・・

下を覗いてみると、

・・・

げげげ。

黄色い帽子が。

ぎゃははは。

あのおとうさんです。

下りて行くと

昨日家に帰ってからもあんたのことが気になってさあ、夜になってもずっと考えてたんだよ。

それでもういないかと思ったんだけど来てみたんだ

と。

そういえば昨日、これからどこに行くのか聞いてきたのです。

やはり、後ろのはキャンピングトレーラーでした。

布団が引いてあるだけだけど寝心地が良さそうです。

これが昨日言っていた1tトラックです。

なんと20年も乗っているのだそうです。

うっそお。

新車かと思ったぞ。

おとうさんはトラックが好きでいつも丁寧に磨いて磨いて、磨きぬいているのだそうです。

だから汚い車を見ると悲しい気持ちになるのだそうですが

・・・

昨日あんたの車を見たらあまりに汚くてびっくりしたんだけど、それでいてあんなに味がある車を初めて見たんだよ

・・・

どうやらかなりのショックだったようです。

 

 

日が差してきました。

七輪に火をいれ、

食材をセットし

 

 

燻製作りに取り掛かります。

煙が少なくなるとチップを足し、

温度が弱くなると炭を補給しながら、

おとうさんの話に耳を傾けます。

旅が好きでコロナ前まではバスを改造した10人乗りのキャンピングカーを持っていて、よく同僚を連れて全国に遊びに行ったのだそうです。

紀伊半島先端の橋杭岩にもう一度行ってみたいなあ

↑混浴旅の途中で訪れた橋杭岩

今までで一番感動した場所なのだそうです。

おとうさんは営林署に勤めていたのですが、

20代の頃、仕事中に丸太が飛んできて膝に激突して骨折し、足を切断寸前までいきなんとか繋ぎ直したのですが、完治することなくまた10年ほど前に怪我をしてしまい今でも足が不自由なのです。

だからあの1tトラックを改造してキャンピングカーを作りたいのですが、

足がダメだから自信がないんだよなあ

・・・

 

そろそろいいでしょう。

おとうさんに味見をしてもらうと

これはうまいなあ。焼売がこんなにうまくなるんだ

と、褒めていただきました。

 

 

日が暮れてきました。

お別れです。

トラックの改造手伝いますよ

と言おうとしたのですが、

・・・

止めときました。

さらばです。

お元気で。

 

燻製の道具を片付け、タープを撤収します。

明日は朝から雨なのでテントではなく撤収しやすいタープにしたのです。

そして青の中に入ると

・・・

ありゃりゃ。

また来たぞ。

 

僕のサングラスです。

実はさっきおとうさんが帰る時にスマホを失くしたらしく30分くらい二人であちこち探し周ったのです。

結局僕がトラックの助手席で発見したのですが、その時にサングラスを置き忘れてしまったようです。

ありがとうございました。

しかも、こんなものまで買ってきてくれました。

今日は一日付き合わせてしまってゴメンね

とおとうさん。

いやいや一人で燻製を作っているより楽しかったですぜ。

今度こそさらばです。

いつまでもお元気で。

 

今夜もまた一人酒をあおります。

外に出るとまた霧の夜です。

明日は一日中雨のようです

 

＜収支報告＞

＊収入：優しい皆様にブログのCMをクリックしていただいた収入です。

  ありがとうございました。

この売り上げは青の居酒屋の運営費に使わせていただきます。

残高：▲19,932円＋1,339円＝▲18,593円

支出：500円（キャンプ場）

繰越：▲19,093円

 

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