和歌山には高校2年生の時に来たことがあります。
となると、実に43年ぶりということになります。
どうやって来たかというと、
・・・
友人と二人でヒッチハイクで来たのです。
東名高速の入口でトラックをつかまえ名古屋で降ろしてもらい、名古屋の街のど真ん中で紀伊半島方面に南下する車をつかまえようとしたのですが、
・・・
夜になって、しかも強い雨が降ってきました。
都会・夜・雨。ヒッチハイクには最悪のパターンです。車をつかまえようと手を上げるとタクシーが寄ってくるのです。
仕方がないので信号が赤になるのを待って、信号待ちをしている車のドアをたたいて交渉しました。今ならそんなことはとてもできません。
そして、この時に寝た場所が僕が今まで経験した中で最悪の場所でした。
それは、確か四日市あたりだったと思いますが、
・・・
ガソリンスタンドの物陰です。
山に登っていた関係で、雪洞の中とか雪で閉鎖されたトンネルの中とか、はたまた南アフリカでは厳寒のサバンナの中のテントに寝たりしましたが、あのほとんど眠れなかったガソリンスタンドのコンクリートの上での一夜は今ではいい思い出です。
紀伊半島の先端から海岸線を戻り、
新宮市から山の中に向かいます。
目指すのは、川湯温泉です。
右側の大きな川沿いを走っていくのですが
かなり大きな川ですが、なんという川でしょうか。
青の1号を停めて確認すると、
おお、熊野川です。
そうですか、ただもんじゃないとは思ってましたが、あの世界遺産にも登録されている熊野川です。
(注)下流域の熊野本宮大社と熊野速玉大社間の流域が世界遺産に登録された。
川湯温泉の手前の駐車場に到着です。
車を降りると、前に泊まっていた車中泊と思われる名古屋ナンバーのオジサンがでてきて
これで札幌からきただがやー、すげーぎゃー(←若干誇張してます)
と驚かれてしまいました。
数分歩くと向こうの川から湯気が上がっているのが見えてきます。
近づいてみると、
到着しました。
この橋を渡ると
ここが川湯温泉仙人風呂です。
川底から湧いている73度の源泉に、大塔川の清流を引き入れて作っている混浴露天風呂です。
そして、川の水量が減る冬季限定(12月~2月)の温泉なのです。うれしいじゃありませんか。やっぱ温泉の旬は冬ですよね。
あまりに広いので千人風呂とも呼ばれているようです。
思えばこの和歌山の混浴温泉旅も、一人用のたらいの湯から始まり
ついに千人まで成長することができました。感無量です。
いやー、いい湯ですぜ、だんな。
↑何故かリバーシブル(左右逆)になってますが気にしないでね
湯船ビューです。
一番奥から。
とってもワイルドな混浴露天風呂でした。
43年前に戻ります。
ヒッチハイクでこの紀伊半島の先端まで来たのですが、串本の手前で一台の乗用車をヒッチすることができました。
乗せてくれたのは若い青年だったのですが、異常に親切な方で串本の観光ポイントをいろいろと車で案内してくれたのです。
別れ際に
何か困ったことがあったらここに来なさい
と、窓の外に見える建物を指さしたのです。
そこには、
和歌山県串本警察署
と書いてありました。
非番の日に僕たちを見つけて乗せてくれたらしいのですが、あの時はまだ若い警察官だったあの方は
・・・
もうとっくに引退してるでしょうね。
前回紹介した弘法湯からは車で3分くらいの距離なので、警察署の前まで行ってこようかと思いましたが
工事中のため片側通行で渋滞していたのであきらめました。
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前回の「和歌山にはまともな混浴温泉はないのか」記事を見て、思わずコメント差し上げようかと思ったのですが、まさか、むーちんさんほど情報をとっている方が「仙人風呂」を知らないとも思えなかったので、今回ご紹介いただいて、一安心しております。(笑)
おまわりさんのお話、とても良いですね!
私も若いころ似た様な経験をして、旅が大好きになりました。
「おもしろき こと多きこの世を おもしろく」
高杉晋作の歌をアレンジしたものですよね!
むーちんさんのこの歌、私は大好きで、その通りだと思います。
ちょっとした人との出会いや体験って、旅を本当面白く、印象的にしてくれるものだと思います。