この物語は、札幌在住のサラリーマンが60歳で会社を辞め、トラックの荷台に小屋を建て、脳梗塞や痛風やヒグマに行く手を阻まれながらも、世界のどこかで吹いているという伝説の「青の風」を探し求めて未知なる旅を続ける壮大なファンタジー・アドベンチャーブログである。
<にっぽんを描く16>みさき台公園キャンプ場の夜明け~北海道
- 〈第1章〉退職へ。人生第3のステージへの幕開け(2017年4月〜6月)第一話はこちら。
- 〈第2章〉日本一周混浴温泉の旅(2017年8月~2018年9月)第一話はこちら。
- 〈第3章〉日本一周海岸線の旅(2018年9月~2019年5月)第一話はこちら。
- <番外編>2018ロシアW杯観戦の旅(2018年6月)第一話はこちら。
- 〈第4章〉真冬の北海道厳寒の旅(2020年1~2月)第一話はこちら。
- 〈第5章〉夏の北海道ソロキャンプの旅(2020年6月~9月)第一話はこちら。
- 〈第6章〉日本全国島巡りの旅〈2021年3月~8月〉第一話はこちら。
- 〈第7章〉にっぽんを描く旅〈2022年5月~〉第一話はこちら。
※登場人物紹介
※これが青の3号だ(冬仕様)
詳しくはこちらまで。
※当ブログはリンクフリーです。
(注)実際の行動とはタイムラグがあります。
*「VIRTUAL 青のギャラリーpart1」はこちら。
クッチャロ湖畔キャンプ場まで来ています。
キャンプ場に突如現れたナゾのおとうさんの後を付いていくワタクシです。
やがて浜頓別の街中に入り
古ぼけた家の中に入っていきます。
ここはおとうさんの遊び場なのだそうです。
奥様と暮らす自宅はすぐ前にあります。
これは吊るした鮭とばとチカを扇風機と薪ストーブで乾燥させているのです。
・・・
産婆茶さん。
「鮭とば」とはわかりやすく言うと
鳥羽一郎
みたいなもんです
・・・
うまそうです。
どれどれ。
もぐもぐ。
うまし。
酒がほしいぞ。
おとうさんは軽トラの荷台に積んであったサケを捌いて
筋子を取り出します。
このサケはキャンプをしている人にもらってきたのだそうです。
釣れるとリリースしてるって言うから、それなら俺にくれよと貰ってくるんだよ
と。
その人はシーズンに200本くらい上げるのだとか。
確かにそんなに釣っても処理に困るんでしょうね。
そして、新巻鮭や、
とば一郎にして知人に配ったり、
町のふるさと納税の返礼品にしたり、
時には売ったりしているのだそうです。
まあ金になるのは2割くらいかな
と。
でもよく考えてみるとキャンパーからタダでもらってきたサケです。
おとうさん恐るべし。
おとうさんは何者なのでしょうか
・・・
話を聞くと、
そこには壮絶な波乱万丈の人生ドラマがあったのです
・・・
おとうさんは現在78歳。
後に民営化される国有企業に勤める公務員だっだそうです。
しかし、56の時に浜頓別の事務所が閉鎖になり、転勤か退職かの2者択一を迫られ、あっさりと退職。
悠々自適な生活を送るはずだったのですが、
・・・
その年の12月に突如病魔に襲われます。
白血病です。
医者に宣告された余命は、
たったの1か月。
そして、
あと二日持てば
・・・
という状態になり、
家族は葬式の準備をしたのだそうです。
・・・
しかーし。
なんとその土壇場の状態からV字回復し
・・・
死の淵から奇跡的に生還したのです。
病院のベッドの上で目覚めると、体中に管が入っていたそうです。
どうして生還できたのか
・・・
わかりません。
神のみぞ知るのです。
もっともおとうさん曰く、
俺は神も仏も信じねーけどな。
今は少し血圧が高いだけで他に悪いところは
・・・
顔と頭だけだな
と。
おとうさんの庭です。
あの太陽の下あたりまでが
・・・
おとうさんの土地です。
なんと5000坪あるそうです。
でも、正確には「だった土地」です。
東京の業者に売ってしまったそうです。
でもオレが生きてるうちは自由に使っていいよと言われてるんだよ。もっともこんな広い土地を使えって言われてもどうしようもないけどな
今は手前の土地で野菜を作っているだけのようです。
面白いものを見せてやるよ
と、ブルーシートをめくると
・・・
木の瘤です。
ほら、装飾品であるでしょ。
山に行って採って来てずっと置いてあるのですが、どうしようもないのでこれから割って薪ストーブの薪にするのだそうです。
いくらでも持って行ってもいいよ
と言われたのですが
・・・
これは、白樺の木に寄生するカバノアナタケ。
一時は抗がん剤としてブームになりキロ5万円で取引され、中国人が北海道の山に入り探しまくったのだそうです。
最終的に白樺の木の栄養分を全て奪い取って枯らしてしまうと考えられていたため、「白樺のがん」とよばれていた。しかし、研究が進むにつれて、チャーガ(日本名:カバノアナタケ)の成分の健康効果が明らかになり、現在は発見困難な貴重なきのことして「幻のきのこ」「森のダイヤモンド」とよばれるようになった。
wikipediaより
おとうさんが復活したのはこのおかげかと思ったのですが違うみたいです。
ピザ窯。
レンガで作ろうと買って準備したのですが、面倒になって買っちゃったそうです。
でも、年に1、2度しか使わないそうです。
左が白樺から取った樹液で、右がそれを煮詰めたもの。
どれどれ
そんなに甘くもなく…よくわかりません。
おとうさんの遊び場にはオトコがわくわくするようなものがいっぱいあるのです。
あの時死んじまったらこんなことはできなかったもんな
・・・
しみじみと、そして楽しそうに話すおとうさんなのでした。
では、これからもお元気で。
さらばです。
戻ってくると既に日は沈んだ後でした。
でも、クッチャロ湖は陽が沈んでもますますその美しさを増していくのです。
いい夕景です。
こんなにいただいてきちゃいました。
半渇きの鮭とばと(←完全に乾いたのより好きなのです)、チカを焼き
ハラスは塩をぱらぱらと振りかけて
ラップに包んで20分ほど冷蔵庫で寝かせ、
表面をペーパータオルで拭き取り、焼きます。
クッチャロ湖畔の夜がしみじみと更けていきます。
<お詫び>
前回の予告の中でナゾのオンナの登場を期待したままに書いてしまったのですが、ついに現れることはなく誇大表現になってしまったことを謹んでお詫び致します。
<収支報告>
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