この物語は、札幌在住のサラリーマンが60歳で会社を辞め、トラックの荷台に小屋を建て、脳梗塞や痛風やヒグマに行く手を阻まれながらも、世界のどこかで吹いているという伝説の「青の風」を探し求めて未知なる旅を続ける壮大なファンタジー・アドベンチャーブログである。

＜にっぽんを描く17＞いまそこにある危機～道東

• 〈第1章〉退職へ。人生第3のステージへの幕開け（2017年4月〜6月）第一話はこちら。
• 〈第2章〉日本一周混浴温泉の旅（2017年8月～2018年9月）第一話はこちら。
• 〈第3章〉日本一周海岸線の旅（2018年9月～2019年5月）第一話はこちら。
• ＜番外編＞2018ロシアW杯観戦の旅（2018年6月）第一話はこちら。
• 〈第4章〉真冬の北海道厳寒の旅（2020年１～2月）第一話はこちら。
• 〈第5章〉夏の北海道ソロキャンプの旅（2020年6月～9月）第一話はこちら。
• 〈第6章〉日本全国島巡りの旅〈2021年3月～8月〉第一話はこちら。
• 〈第7章〉にっぽんを描く旅〈2022年5月～〉第一話はこちら。

※登場人物紹介

1. 現役時代関係の人々
2. 旅先で出会った人々前編・後編
3. ススキノ＆僕の周辺の人々

※これが青の3号だ（冬仕様）

詳しくはこちらまで。

※当ブログはリンクフリーです。

（注）実際の行動とはタイムラグがあります。

＊「VIRTUAL 青のギャラリーpart１」はこちら。

 

 

和寒の三笠山自然公園キャンプ場まで来ています。

 

朝です。

おや、炊事場にテントが張ってあります。

そういえば寝る前に炊事場にライトが付いて物音がしていたのです。

バイカーの方でもあそこに泊ったんでしょう。

 

テント内を片付けて、

昨夜の食器を洗いに炊事場へ行くと、

チャリダーでした。

東京から来た碓井さん（30）です。

それにしても自転車旅にしては凄い荷物です。

なんと50‐60キロあるのだそうです。

もう一人乗せて走ってるようなもんですね、ははは

と。

変わった自転車です。

サイクルショップで働いていたこともあり、長旅用に部品を集めて自分で作ったのだそうです。

すげ。

 

朝飯は昨日の残りを使ったうどんにします

・・・

アオリの上に立って

おーい、朝飯食べたかあ

と聞くと、

はーい、食べましたあ

と。

でも、もう一食ぐらい大丈夫だろー

と叫ぶと、

はーい、大丈夫でーす。

よし、これでうどんは２玉だな。

 

青の中に入ってくるなり、

すっげえ！家だあ

と何度も叫んで感激してくれます。

まあ、そんなにすごくはないけど、それだけ感激してくれるとうれしいもんです。

碓井青年はなんと自転車で世界中を旅しているのです。

↑カナダからアルゼンチンのブエノスアイレスまで走った時に、パナマとコロンビアの国境付近を船で渡った時の写真。

泊りはすべてテントです。

ヒトのいるところはヤバイので人目につかないような場所で泊まるのだそうですが、

そんな旅の情報は旅人たちが情報を共有し合うアプリを参考にするのだそうです。

なぜそんな旅をしてるんでしょうか。

サラリーマンやってる友達とかが愚痴ってるのを見ると、あんなんで一生を終わって楽しいのかな、と思っちゃいまして。

と。

荷物の重さにこだらわずに多くしているのも

苦しいのが好きなんですよ

・・・

うーむ。

そして、

まだアフリカに行ってないので今度はアフリカを走ろうと思います

と、楽しそうに笑うのでした。

 

見送ります。

ちょっと待ったあ！

その一番上に積んでるのはなんだ。

イスですよ。前はでかいキャンプ用のイスを積んでたんですけどね。

自転車旅でイスなんてフツーは積まんぞ。

では

・・・

ちょっと待ったあ！

その竹竿はなんだ。

スタンドが付いてないのでこれで立てるんです。

うーむ。

すごいヤツだ。

では、さらばです。

良い旅を。

そして、

素晴らしき人生を。

 

 

今日も南下します。

やがて、平地が目立つようになり、

再びあの山の中に入っていきます。

 

受付をし、

右上の丘に向かって上っていき、

到着しました。

鷹栖町のパレットヒルズキャンプ場です。

 

ソーラーパネルを立てて、テントを張ります。

そして、マット類を干します。

気持ちいーぞ。

このキャンプ場は、眺望という点では北海道でも有数のキャンプ場ではないでしょうか。

ただトイレが遥か下（写真の右上隅の建物）なのが気になるだけです。

 

昼飯を食べ

午後は

寝ます

・・・

ぐーぐー。

 

起きると

・・・

朝です。

いや、あっちは西だから夕方ですね。

 

刻々と暮れていく上川盆地をぼんやりと眺めます。

風がまったくありません。

ここはいつも風が吹いているような気がするのですが、

風が止んだ

と村人がつぶやいた

・・・

風の谷のようです。

 

また一人寂しい夕食です。

今日のBGMは

・・・

ありません。

静寂をつまみに飲むのです。

 

外に出ると

・・・

月下に旭川の街がきらきらと輝いていました。

 

 

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